「サーフポイント、どこがいいですか?」
夕暮れ時のALOHAVillage(アロハビレッジ)。
ふらっと現れたその男の車を見て、思わず心が躍ってしまいました。
車は数十年前のアースカラーに全塗装されたボンゴバン。
中を覗けば、適当に敷き詰められたエアーベッドと、無造作に掛けられたサーフボードにウエットスーツ。
最新の装備なんて何もない、まさに「走る秘密基地」です。
好きなモノだけを積み込んで、波を追いかけて旅をする。
日本一周中にはいろんな旅人に出会ってきたけれど、
この世界観、このスタイル…
ALOHAVillageにははじめて迎えるタイプの面白いヤツでした!
聞けば彼、出発する前からうちのHPをしっかりチェックしてくれていたそうなんです。
「海岸線を走っていたら、画面で見ていた景色が突然目に飛び込んできて!思わず寄っちゃいました!」って…
珍しい男性のひとり旅。
しかも、こんなサーフスタイル。
それだけでもう嬉しくなっちゃいますよね。
彼のキャッチコピーは、
お金なんかじゃない。
人との繋がりを楽しみ、自然を愛し、今この瞬間を心から楽しんでいる。
もう夕方なのに、
「今夜はどこで泊まるのか、まだ決めてないんです」なんて笑うんです。
予定調和な毎日にちょっと窮屈さを感じている現代社会の中で、
こんな風に風のように生きている若者がいる。
それだけで、なんだかワクワクしてきませんか?
そしてね、ここからが一番驚いたこと…
彼が「奈良県から来た」「美容師をしている」と聞いた瞬間、村長の頭の中に、ある人物の顔がよぎったんです。
それは、数年前に亡くなってしまったけれど、僕が昔からものすごくお世話になり、心から大好きだった奈良の美容院の社長。
「もしかして……」と思って聞いてみたら、
なんと!かつてその社長の元でスタッフとして働いていたとのこと。
鳥肌が立ちました。
「おいおい、これってあの社長が空から引き合わせてくれたんじゃないか?」って本気で思ってしまうくらいの偶然。
いや、必然だったのかもしれません。
大好きな社長が、
「雄大!面白いやつを送ったぞ」って引き合わせてくれたような…
そんな温かい温もりを感じた瞬間でした。
盆シーズン真っ只中で、あいにくヴィレッジのRVパークは満車。
「泊めてあげたかったなァ……!」という悔しさは残りつつも、初対面とは思えないほど濃くて楽しい時間を過ごさせてもらいました。
最近、こういう旅人って少なくなった気がしませんか?
ナビに頼って、スケジュール通りに動く旅もいいけれど、
彼の旅の仕方は
「目的地は五感と天気まかせ。波が立つ場所でサーフィンして、計画なんて何もない!」
だけど、旅のテーマや生き方の軸はしっかり持っている。
久々に、こっちがグッとひきこまれるような、最高なバンライファーに出会えました。
世の中には、私たちが思っているよりもずっと自由に、面白く生きている人たちがたくさんいます。
スケジュール通りじゃない…
風まかせの人生のほうが、案外おもしろいドラマが生まれるのかもしれませんね。
彼が今日も、どこかの美しい海原と、素敵な笑顔に出会えていますように。
『またいつでも、この小さなハワイ村に波乗りがてら寄ってくれよな!』
Mahalo!